カシミヤについて深掘りしていきます。
今回のテーマは、『繊維の宝石「カシミヤ」ってなに!?』です。それでは、どうぞ!!
1. カシミヤとは…
冬になると「カシミヤ」と良く耳にしますが、正体不明…カシミヤの正体とは!?
「山羊(ヤギ)」です。
「カシミヤ山羊」の毛です。
一般的なウールニットは羊の毛を使用していますが、カシミヤニットはカシミヤ山羊の毛を使用しています。つまり、原料の毛の種類が違うのです。
カシミヤ山羊は、インドのカシミール地方で飼育されていました。現在では、中国、モンゴル、イラン、チベットなどでも飼育されています。
2. カシミヤ? カシミア?
カシミ(ヤ)と表記される場合と、
カシミ(ア)と表記される場合がありますが、どちらで表記すればよいのでしょうか??
「家庭用品品質表示法」という法律の指定用語には、カシミヤと記されています。そのため、洋服に付いているタグにもカシミヤと表記されています。
カシミアと呼ぶこと自体は大きな間違いではないのですが、表記する場合はカシミヤで統一するのが良いと思います。
3. 「繊維の宝石」と呼ばれるワケ
カシミヤが「繊維の宝石」と呼ばれている理由は、「素材の特長」と「希少性」に秘密があるようです。
▼モンゴルの雄大な自然とカシミヤの毛刈りの様子はこちら
カシミヤ山羊は、厳しい自然環境の中で、放牧に近い形で飼育されています。
過酷な環境下で飼育されているカシミヤ山羊は、寒気や乾燥に強い耐久力を持ち、環境に順応した毛質になっています。
ウール(羊)と繊維構造を比較すると…
・細く艶やかな毛質。
・滑らかで、規則正しいスケール(うろこ状の表皮)に覆われている。
この繊維構造が、カシミヤならではの独特のぬめりや優しい手触りを生み出しています。
ウール(羊)と採取できる毛の量を比較すると…
・ウールは一頭から約4000g程度
・カシミヤは一頭から約100~120g程度
になっています。非常に産毛量が少ないことから、希少性の高い素材と言えます。
これらのことから、カシミヤは「繊維の宝石」と呼ばれています。
4. メリットとデメリット
メリット
・軽い。
・保温性が高い。
・吸湿牲が高い。
・柔らかい肌触りと上品な光沢。
・弾力性に優れ型崩れしにくい。
・伸縮率が優れている。
・外気を遮断して放熱を抑える。
・一定の湿度を保つコントロール機能がある。
デメリット
・ピリング(毛玉)が発生しやすい。
・摩擦に弱い。
・撥水性が弱い。
・水分に弱く、シミになりやすい。
メリットからも、デメリットからも言えるのは、非常にデリケートな素材ということです。だからこそ、より一層魅力を感じるのかもしれませんね!
5. まとめ
「マフラー:約1頭分、ニット:約4頭分、コート:約8頭分」の原毛を使用するほど、希少なカシミヤ。そのため、高価な価格で取引されています。
ぜひこの冬は、カシミヤニットでおしゃれに暖かく過ごしましょう!