この春、ユニバーサルランゲージの
新店舗が銀座と新宿にダブルオープン。
スーツは特別なものではなく、
オーダーは日常と語る
写真家、長山一樹さんが
その新店舗に足を運び、
実際にオーダースーツを
作ることになりました。
ジェントルマンとしても
名高い長山さんは、
一体、どんなスーツを仕立てたのか。
そのオーダーの様子と
仕上がりをご紹介します。
新宿本店オープン記念イベントとして撮影会を実施いたします。
「THE FIRST TAKE」を撮影し、スーツ愛好家としても知られるフォトグラファー・長山一樹氏が、特別な1枚を撮影いたします。
条件:当日税込11,000円以上ご購入の方
時間:18:00より順次ご案内
SNSなどのプロフィール写真へのご利用にいかがでしょうか。ぜひご来店ください。
※状況により、人数制限をする場合がございます。ご了承ください。
あくまで普段着として、
気負わずに、ゆるさを感じさせる
「粋」なスーツを。
1982年、神奈川県横浜市生まれ。ファッション、広告、アーティスト撮影等、第一線で活躍中。愛機ハッセルブラッドのジャパン ローカルアンバサダーを務め、人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」ではVISUAL DIRECTORとして映像と写真を担当。@kazuki_nagayamaで写真を、@mr_nagayamaでgentleman life styleを発信中。
「スーツのオーダーでは、まずシングルか、ダブルかの選択がありますが、僕はいつもダブル。ジャケットを着るというよりは羽織るという感覚の雰囲気が好きなんです。ダブルだとフロントの余る分量が多いといいますか、バサッと着られるんですよね」。選んだのは、カッチリとした印象の一般的なスーツとは異なり、柔らかな曲線美が目を引くフォルムのナポリモデル。長山さんが好むスタイルにピタリとマッチした模様です。
生地はイギリスの伝統あるブランド、サヴィル・クリフォードのウールリネン。リネンのリラックス感とウールの上質感が相まり、独特のラグジュアリーさを醸します。焦げ茶のスーツを作ろうと決めていたそうで「光沢がある生地が好みではなくて。写真もそうですが、キラッとコントラストが強いものより、マットめなほうが好きなんです。これはグレーの糸が混ざっていて、光や角度によって表情が変わるのも面白いなと思いました」
パンツの仕立ては股上やもも、裾幅が決め手だという長山さん。「いかに立ち姿が美しいかという視点で合わせるのが一般的だと思いますが、僕の場合はしゃがむのがきついだとか、動きにストレスが出ないようにするのが優先」と、ユニバーサルランゲージのパンツパターンで最もゆとりがあり、股上が深いモデルをチョイスしました。「裾はダブルで、少しだけたまりができる丈感ですね。きっちり合わせました感を出したくないんです」
左右で4本のタックをとり、ももまわりがゆったりとしたシルエットになる、2インタックパンツを選びました。ベルトレスのサイドアジャスター仕様となっていて、パンツ単品でも存在感あるデザインです。ビスポークなどでよく見られる、幅の広いウエスマンが印象的で「パターンオーダーではなかなか出会えない、僕好みのタイプですね」
仕事のときは「カメラを持った腕を上げることが多い」というだけに、シルエットは細くなり過ぎないよう、スタンダードシルエットのBS35をセレクト。肩まわりの可動域を確保しやすいサイドプリーツで、腕を動かしやすく、前に振りやすいようなシルエットにしました。「動いても裾が出ない長めの丈もいいですね。首まわりもピタピタにせず、少しゆるいくらいがいい。タイを締めてもちょっと空いている感じに設定したいです」
イタリアのコモにある名門シャツ生地ブランド、カンクリーニから、スーツのカラーに似合うホワイト×ブラウンのロンドンストライプを選択。「普段は生成り色の無地を選ぶことが多いですが、久しぶりに柄物を。細いストライプだとビジネスっぽくなってしまうので、遊びがあって、趣味性が高く見える太めにしました」。今回作るスーツにマッチするのはもちろん、手持ちのスーツに合わせることもイメージして選んだという。
生地 | ¥119,000 |
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ダブル仕様 | ¥17,850 |
胴裏地(キュプラ) | ¥2,500 |
袖表地(キュプラ) | ¥1,500 |
サイドアジャスター | ¥2,000 |
生地 | ¥20,000 |
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前立て仕様変更(プラケット) | ¥1,000 |
出来上がったスーツは
3月上旬に発表予定
メジャーズの得意とする軽快なナポリスタイルを軸に長山さんスタイルのアメリカンテイストがミックス出来るようなスーツをお仕立て。生地はブラウンのウールリネン生地をチョイス。かっちりし過ぎない、カーディガンを羽織ってるくらいのラフさがテーマ。カメラ撮影時にも可動域が確保できる袖付けのマニカカミーチャ仕様。長山さんから伝わった、型があっての型破り的な普段着としてのスーツをお仕立て致しました。
いつからスーツを作るようになりましたか?
2017年ぐらいです。初めて作ったのもパターンオーダーでした。イメージはあったんですよ。担当の方に話したら「すごく分かります」と気が合って。では、1着作ってしまおうと。作る過程が楽しくて、時間があれば、生地を見に行くようになりました。最初はスーツでいると「え、どうしたの、今日」と言われましたけど、毎日着るようにしていたら、日常になじんでいきましたね。当時は1カ月に1着のペースで作っていましたよ。
スーツの着こなしについて、
こだわりを教えてください。
英国トラディショナルがベースにありつつも‘40〜‘50sにモダンジャズのアーティストが着ていたようなルーズなサイジングが好きで。‘20〜30s‘のマフィアの着こなしとか、‘60sのNYのビジネスマンみたいな感じもかっこいい。1つ決まったモチーフがあるわけではなく、頭の中に漠然とある、いろいろなかっこいいイメージをミックスしている感じですね。それを自分の体に合うように作る。そこにこだわっています。
スーツをオーダーメイドする
醍醐味は何でしょうか?
ビスポークだと、体にぴったり合わせるのが当然のように思えますが、実はビスポークだからこそ、「神経質に合わせていませんよ」というのを計算して作ることができるんですよね。そこがオーダーの肝だなと思います。逆に既製品のほうが合うサイズを探しにいってしまうんですよ。自分好みにあえてハズして、抜け感を作るのがオーダーの醍醐味。今回担当してくれた方はその感覚がぴったり合っていたので、仕上がりが楽しみですね。
スーツをオーダーメイドする際の
心得を教えてください。
せっかくのオーダーですし、お店の方に「何が合いますか」と尋ねるのが1番いいと思います。たとえば「自分はこういう仕事していて、でもこんなふうに見られたい」とか、理想像を語って、あとはお任せする。そうすると普段シングルなのにダブルを提案されたり、いつもは選ばない色を勧められたり……新しい扉を開いて、世界が変わるような体験ができると思います。まわりからの見られ方も劇的に変わる可能性がありますよね。
⻑山さんにとってスーツとは、
どんなものでしょうか?
基本的にはユニフォームです。一言でいうのは難しいですけど、本当に普段着以上の何ものでもないんですよね。「えっ、撮影のときもスーツ着ているんですか!?」とよく聞かれるんですけど、むしろ仕事のときにスーツを着ています。近くに出掛けるときは、こんなにバシッと決めていないこともあるんですよ。とはいえ、普段着ですから、いかに気負わず着ているように見えるかというのが、1番気を付けているところですね。
長山さんが考える
「ジェントルマン」とは?
分かりやすく日本人で言うと「粋な人」になるのですが、じゃあ何が粋なのかと考えると「こだわりはあるけど、抜け感のバランス持った人」のことかなと。僕が考えるスーツの作り方と通ずるものがあります。優しくて礼儀正しいみたいな要素もありますけど、ただ気難しい感じになってしまうと近寄り難いですよね。ちょっと適当なところがあるほうが魅力的じゃないですか。そういうことが「粋」につながるのかなと思っています。
銀座すずらん通りの7丁目に位置するフラッグシップショップ。
1階では国内外からセレクトしたアイテムやオリジナル商品を展開し、2階にはオーダー専用カウンターを用意。 吹き抜けの天井が開放感のある店内でオーダーの相談を心ゆくまで行う事ができます。
新宿は33万人以上の人々が暮らす街並みであるとともに、多くの通勤・通学者や来街者で賑わいます。そんな中、UNIVESAL LANGUEGE MEASURE’S新宿本店では都会の喧騒を忘れ、優雅なひと時と共にプライベート空間でゆっくりと話を楽しみながら、お客様のスタイルを創り上げていきます。単に洋服を売るのではなく、スタイルを提供させて頂きます。